世界の筆記具ペンハウス
雑誌「趣味の文具箱」連載でもお馴染みの文具ライター・武田健さんによる「読みもの」コンテンツ。総保有インク2000本超えの自他共に認める万年筆インクコレクターである武田さん。万年筆とインクを中心に、文具にまつわるお話を連載していただきます。

HAPPY INK TIME 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

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2018年2月より始まった「HAPPY INK TIME」も今回で50回を迎える。これもひとえに読者の皆様、そして、PEN HOUSEの中の担当の方々のおかげである。心より感謝している。

そこで、今回はぼくとPEN HOUSEとの出会いについて書いてみたいと思う。
PEN HOUSEはこのコラムを読んでいる方はもうご存知だとは思うが、実店舗を持たない、インターネットオンリーの文具店である。ぼくが実際に中の方にお会いしたのは2017年6月のこと。梅田のナガサワ文具センター梅田茶屋町店で行われた「万年筆フェス」にPEN HOUSEが出店しており、その時に売り場にいた方と初めてお会いして名刺交換をしたのが始まり。

しかし、実はぼくはもっと前にPEN HOUSEとはお付き合いがあった。
すでに、何本か万年筆をネットで購入していたのである。

PEN HOUSEでの最初の買い物

PEN HOUSEのサイトには、マイページが用意され、過去の自分の注文履歴を確認することができるのだが、それによれば、ぼくがPEN HOUSEで最初に万年筆を注文したは2015年の3月のこと。その時の商品が、カランダッシュのRNX.316コレクションだ。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

この万年筆は、都内の大型文具店で年に一度行われているフェアでみかけ、ひとめぼれしたもの。スタイリッシュでクールな形と、ちょっとした面白いギミックがあり、そこに惹かれた。しかし、定価で購入するには手が出せない価格で、諦めかけていた。しかし、ネットで検索をしてみたら、いくらか割引で購入できることをしり、その時に真っ先にトップページに出てきたのがPEN HOUSEのページで、迷わず購入したのだった。

万年筆をネットで購入するのは初めてのことで、最初は少し不安もあったが、実際に店舗で実物を見ていたし、他の商品のレビューを読んでも安心できる会社であることはわかったので、それほど不安に思わなかった。

そして、実際に商品がスムーズに到着し、念願の万年筆を比較的安く手に入れることができたのであった。

そして、実はその時に一緒に購入した万年筆がある。それがPentオリジナルのシンフォニー 樹冠を奏でる詩人の森 Forest~(現在はシンフォニー アダージオとして販売中)だった。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

落ち着きのある渋い色合いのモザイク模様に、凝ったデザインの金リングが高級感を出していて、カランダッシュとはまったく違った魅力が感じられる万年筆で、しばらくはその二本を愛用していた。

忘れられない思い出の万年筆

さらに、その翌月、ぼくはこれまた思い出に残る万年筆をPEN HOUSEで購入した。それが「工房 住之江 万年筆 ホライゾン」である。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

ぼくのことを知っている人であればすぐにわかると思うが、ターコイズブルー好きにはたまらないマリンテイストあふれる万年筆に心を奪われた。さらに、横ストライプというのはとても珍しいデザインで、それもぼくが興味を持った理由の一つである。

この万年筆については、すでにHAPPY INK TIMEでも書いたが、いろいろな思い出の詰まった万年筆である。実は、その年の初夏に突然奄美大島に行くことになり、そんな矢先、たまたまこの万年筆をPEN HOUSEでみつけ、どうしてもこれを奄美大島に持っていきたい!と思って注文したのであった。奄美大島滞在中は、他の万年筆も持って行ったのであるが、この万年筆は「奄美大島に持っていきたい」という気持ちで購入した万年筆だけあり、ひときわ愛着がある。

さらに、その数ヶ月後に「趣味の文具箱」(34号)の取材を受け、その時にこの奄美大島で使った万年筆とインクのことが紹介され、この万年筆はぼくにとって、忘れることのできない一本となったのである。

ターコイズ系軸の万年筆との出会い

PEN HOUSEの購入履歴はまだ続く。
次にぼくが注文したのが翌年の2016年の1月末ごろだ。その時に注文したのが、カランダッシュのレマンコレクション ターコイズブルーと、今は残念ながらなくなってしまったオマスのボローニャ スペシャルエディションのターコイズである。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

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この頃からぼくの中でターコイズ系のインクや万年筆に対する憧れの気持ちが強くなり、「ターコイズ」と名のついた万年筆はできるだけ手に入れようという気持ちになったのを今でもよく覚えている。そういったぼくの趣向は、「趣味の文具箱」のコラムやHAPPY INK TIMEにも繋がっているのである。

その後も、なかなか都内では手に入れることができないTWSBIの限定カラーをPEN HOUSEでみつけ、購入したり、すでに廃盤になってしまったオマスのボトルインクを購入するなど、細々とPEN HOUSEでの買い物が続いていた。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

特別なPENTオリジナル万年筆

そんな矢先、ぼくはPEN HOUSEから素晴らしいオリジナル万年筆が発売されることを知った。セーラー万年筆とのコラボ商品で、軸の色はぼくの大好きなマリンブルー。しかも、そこには大好きなラメが散りばめられ、ぼくはひとめぼれをしたのである。
それが「Pent プレシャス アクアマリン」だ。

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これを購入したのは、2017年の5月のことで、その年の夏も、もちろん、その翌年の夏もこの万年筆は大活躍をした。そして、実はその時ぼくはプロギアレアロはあまり持っていなかったのだが、この「プレシャス」と出会うことで、すっかりレアロの面白さに気づいてしまったのである。
コンバーターを使わない吸入式の一体型万年筆で、インク窓が付いているという構造は実にスマートで、持つ喜びが感じられる。
前述した2017年の6月にナガサワ文具センター梅田茶屋町店の「万年筆フェス」で、PEN HOUSEの担当者に初めてお会いした時、「プレシャス」がどんなに好きかということをとうとうと語った記憶がある。そのぐらいぼくはこの万年筆が気に入ってしまったのだ。

だから、このHAPPY INK TIMEの第一回の原稿も、この「プレシャス」を取り上げさせてもらったのである。

それ以降、ぼくは何度となくPEN HOUSEのWEB担当の方と個人的にやり取りをさせていただくようになり、その際、ついにPEN HOUSEからオリジナルインクが発売されるという話を聞いたのだ。そこで、ぼくにインクにまつわるコラムを書いて欲しいという依頼を受け、そのことをきっかけとして、さらにPEN HOUSEと深く関わっていくようになったという流れがあるのである。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

インターネットで購入することの利点は、自分の買い物履歴が残るということ。それによって、いつどのタイミングで商品をお迎えしたのかが一目瞭然。あの時はこういう気持ちでこの万年筆のページをクリックし、「ポチッ」と購入ボタンを押したんだな、ということをまざまざと思い出すことができるのだ。

これからも、ぼくは実店舗とインターネットショップを上手に使いわけながら、商品を吟味していきたいなと思っている。

HAPPY INK TIMES 50回に寄せて~PEN HOUSEとの思い出~

 
<この記事に登場する文具>
カランダッシュ 万年筆 RNX.316コレクション PVDブラック
・Pent〈ペント〉 万年筆 樹冠を奏でる詩人の森~Forest~(現在はシンフォニー アダージオとして販売中
工房 住之江 万年筆 ホライゾン
カランダッシュ 万年筆 レマン コレクション ターコイズブルー
・オマス 万年筆 限定品 ボローニャ スペシャルエディション ターコイズ(取扱い終了)
TWSBI(ツイスビー) 万年筆 ダイヤモンド mini AL Blue
Pent×セーラー万年筆 プロフェッショナルギア レアロ プレシャス アクアマリン
Pent〈ペント〉ボトルインク 彩時記

この記事を書いた人

武田 健
武田 健
文具ライター、山田詠美研究家。雑誌『趣味の文具箱』にてインクのコラムを連載中。好きになるととことん追求しないと気が済まない性格。これまでに集めたインクは2000色を超える(2018年10月現在)。インクや万年筆の他に、香水、マステ、手ぬぐいなどにも興味がある。最近は落語、文楽、歌舞伎などの古典芸能にもはまりつつある。
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