真夏に使いたい万年筆特集 第1弾「ステッドラー レシーナ」
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真夏に使いたい万年筆特集 第1弾「ステッドラー レシーナ」

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ステッドラー レシーナ

ぼくが子どもの頃は、舶来物の色鉛筆なんて使ったことがなかったけれども、大人になってコロリアージュ(大人の塗り絵)に興味を持ち始めてから、舶来色鉛筆の素晴らしさを知った。
ステッドラーはカランダッシュと並んで、そんな舶来色鉛筆の代表ブランドと言っても良いだろう。
1835年にドイツで生まれたステッドラー社は、製図用鉛筆などで一躍有名になり、色鉛筆やマーカーといった様々な画材が高い評価を受けている。
そのステッドラーが2013年に高級筆記具ラインを始め、その後、ステッドラーは万年筆の愛好家たちの間でも話題になった。
ぼくが最初にステッドラーの万年筆に興味を持ったのは、ペン・オブ・ザ・シーズンというシリーズだ。
特殊な樹脂粘土を使った限定商品で、その独特の風合いと、斬新な柄に惹かれた。ターコイズや夏の雰囲気が大好きなぼくにはたまらない万年筆だった。

ステッドラー レシーナ

ステッドラー レシーナ

そんなステッドラーがつい最近リリースしたのがレシーナというシリーズ。カジュアルに使うことができるシンプルなデザインが特徴的。
色展開はブラック、ブルー、ホワイト、ターコイズの4色で、万年筆の他に、ローラーボール、ボールペン、ペンシルの4種類のアイテムが揃っている。
中でもぼくが愛用しているのがターコイズの万年筆だ。このターコイズは、どちらかというと少しグリーンがかっていて、そこがぼくのツボにはまり、ほとんど一目ぼれで購入してしまったほど。

ステッドラー レシーナ

レシーナの大きな特徴はなんといっても、そのすべすべでつややかな感触だ。写真で見ると重そうに見えるのだが、実際に持ってみると軽くてびっくりする。重いのが苦手な人にはちょうど良い軽さだろう。
とてもシンプルで飽きのこないデザインで、それだけにターコイズ色がとても引き立つ。日本のメーカーではあまりみかけないような色なので、そこがまた特別感を持たせてくれる。

ステッドラー レシーナ

そして、特筆すべき点はシンプルで軽やかなデザインながら、ステッドラーのシンボルマークでもあるマルスヘッドがキャップトップやペン先に刻印されており、そこがまた高級感を漂わせている。

ステッドラー レシーナ

ステッドラー レシーナ

ペン先はスチールでありながら、滑らかな筆致なので、書く時にストレスを感じないのも大きなポイント。また、字幅も、EF、F、M、Bと4種類あるので、用途に合わせて選ぶことができるのも嬉しい。

ステッドラー レシーナ

ステッドラープレミアムの夏にぴったりな軸を並べてみよう。
残念ながら、ペンオブザシーズンのターコイズ柄は完売してしまったようだが、去年の限定軸はまだ在庫があれば入手可能なので、レシーナターコイズと一緒に使ってみてはどうだろうか。
まったく違った表情を見せてくれるので、気分によって使い分けても良いし、異なる色を入れた軸を机の上に並べて、インクを楽しむのも良いだろう。

ステッドラー レシーナ

ステッドラー レシーナ

いよいよ夏本番。今年は7月に入ってから猛暑が続き、8月も暑くなるという予報なので、今から戦々恐々としている人も多いと思う。そんな時は、涼し気な色や質感の万年筆で爽やかな気分で文字を書きたいものである。

ステッドラー レシーナ

<記事に登場する筆記具>
ステッドラー プレミアム 万年筆 レシーナ ターコイズ
ステッドラー プレミアム 万年筆 限定品 ペン・オブ・ザ・シーズン 2017 9PT1S2-17 サマー 17

この記事を書いた人

武田健
武田健
文具ライター、山田詠美研究家。雑誌『趣味の文具箱』にてインクのコラムを連載中。好きになるととことん追求しないと気が済まない性格。これまでに集めたインクは2000色を超える(2018年10月現在)。インクや万年筆の他に、香水、マステ、手ぬぐいなどにも興味がある。最近は落語、文楽、歌舞伎などの古典芸能にもはまりつつある。
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