昨今メディアなどでも取り上げられる機会が多くなったマスキングテープは、文房具好きのみならず、雑貨好きや、小物好きな人なら、ついつい集めたくなってしまうアイテムである。
特に何かに使う予定がなくても、見かけると、何となく手に取ってしまうし、柄がかわいかったり、自分好みだったりするとついついカートに入れてしまう。
値段も手ごろで、かさばらないからお土産にも最適。
そして、いつの間にか、知らない間にマステだらけ、となる。
ぼくも、いつからマステを集め始めたのか忘れてしまったけれども、かなりの量を持っている。自分で買ったものもあるし、何かの景品でもらったものもあれば、お土産でいただいたものもある。
最近はお店のオリジナルマステも増えてきたし、個人のデザイナーのネット通販などでも気軽にマステを購入できるようになり、ますます増えていく一方だ。
昨年台湾に旅行に行ったのだが、台湾はマステ天国だと聞いていたので覚悟して行った。滞在中は何も意識せずに気に入った柄を次々と購入した。台湾のマステは安いので、ついつい買い過ぎてしまうのだ。案の定、帰国して数えてみたら、たった3泊4日の滞在で108本ものマステを購入していた。煩悩の数だけ買ったのかと、それらのマステを前にして、愕然としてしまったほど。
目下の課題は、増殖していくマステをいかにして使っていくか、だ。そこで、今回はマステをぼくがどのようにして使っているのかということを実例を挙げて紹介したいと思う。
ぼくが一番マステを利用するのは、手持ちのノートに貼っていくというもの。ぼくは常日頃ノートを持ち歩き、メモを取ったり、雑記帳のようにして利用したり、あるいは日記をつけたりしているのだが、内容的に段落を変える必要が出てくることがままある。
そういう時にメリハリをつける意味でマステを使うのだ。
ぼくが持ち歩いているノートはトラベラーズノートの方眼リフィルなのだが、この横幅が10cmちょっとなので、マステをあらかじめ10cmにカットしておき、いらなくなったA4サイズのクリアファイルを4分割したシートに貼り付けて持ち歩くようにしているのだ。
そうすれば、かさばることもないし、いつでも気軽にノートに貼り付けることができる。
そして、この10cmというのは、横幅が128mmのB6サイズのノートにもぴったり合うので、ぼくが使っている他のノートとも相性が良い。
だから、いつも出掛ける時は、その時の気分や季節などによって柄を選び、10cmのサイズに切ったものを数枚用意しておく。
増殖していくマスキングテープをどのように管理しているのか、という質問もたまに受けるので、ここで少しご紹介してみよう。
マスキングテープを購入したら、まず商品名などが書かれたシールを綺麗にはがし、名刺大サイズのカードの裏面に貼り、表面にマステを2行にわたって貼り付ける。そして、そのカードをカードフォルダーで管理すれば、自分がどの柄のマステを持っているのかが一目瞭然。
増える一方のマスキングテープは小さくてかさばるものだから、放置しているとどこに何があるのかわからなくなることが多い。それを解消するために、100円ショップなどで購入したファイルケースに詰めてそれを積み重ねる形で保管をしている。どんどん使わないとこのケースが増えていき、すぐに使いたいマスキングテープがある時は捜索活動に時間がかかってしまうのだが、種類ごと、あるいはメーカーごとで保管をしておけば、目的のマスキングテープをすぐに取り出すことができる。
マスキングテープのメーカーの中でもっとも有名なのはカモ井加工紙株式会社のmtシリーズである。すでに1000種類以上のマスキングテープを作成しており、さらに限定マステや受注生産のオリジナルマステなども作っている。
デザインも秀逸なものが多く、選ぶ楽しみもあるのだ。
ぼくが大好きなのはブルーを基調としたシンプルな柄や、ストライプや季節感あふれる柄のマステだ。そういうマステを手帳に貼るだけで楽しくなるし、後から見返した時も、区切りがついているので、読みやすい。絵を描くことが苦手なので、こういうものを利用してページをカラフルにすることができるので、重宝している。
これからもマスキングテープは増加の一歩を辿るに違いないが、積極的にノートに貼るなどしてどんどん使っていきたいと思っている。
<関連リンク>
・mtマスキングテープ
<記事の中に登場する文具>
・ダイヤ・バーミリオン
・スラッシュ・グリーン
・方眼・プール
・方眼・ミントブルー
・マルチボーダー・パステル
・マルチボーダー・ビビッド
・ミックス・ブルー
・さくら
・スピログラフ
・しましま
・ボーダー・ソーダ
・LAMYアルスター2017年限定パシフィック
・オルファ 細工カッターSAC-1 30度
・クツワ HiNEサイズカッター定規(31cm)
・エヌティー NTカッティングマットA4
・手帳;NOLTY U365
・トラベラーズノートリフィル方眼
この記事を書いた人
- 文具ライター、山田詠美研究家。雑誌『趣味の文具箱』にてインクのコラムを連載中。好きになるととことん追求しないと気が済まない性格。これまでに集めたインクは2000色を超える(2018年10月現在)。インクや万年筆の他に、香水、マステ、手ぬぐいなどにも興味がある。最近は落語、文楽、歌舞伎などの古典芸能にもはまりつつある。
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