
2026年夏、いろんな物が価格改定(値上げ)される中で、文房具の価格もしっかりと上がってきています。
とりわけ、「金」の世界市場における価格高騰が著しく、金ペン万年筆は数年前と比較して涙が出るほど上昇していて、おいそれと手が出しにくい、存在になっています。
そんな状況の中で、セーラー万年筆、パイロットコーポレーション、プラチナ万年筆が、スチール製ペン先(以下鉄ペン)を、採用したエントリーモデルの万年筆をラインナップに加えました。
TWSBI万年筆の登場
金ペン万年筆が高騰する中で、あらためて鉄ペン万年筆を見直したい、そんな思いのユーザーにオススメしたいのがTWSBI万年筆です。
TWSBI万年筆は、日本でも2016年頃に販売が始まった、台湾の三文堂筆業有限公司(以下TWSBI)のブランドです。
「鉄ペン」なのに「金ペン」のような書き心地と、当時多くの万年筆ファンから注目を集めました。
今回は、その魅力再発見をテーマに、TWSBIの輸入販売を手掛ける株式会社カーク(以下(株)カーク)の代表・菅野竜太郎さんにお話を伺いました。
余談ですが、今年2026年、TWSBI筆記具を日本で輸入販売してきた株式会社酒井が廃業して、流通などに詳しいコアな万年筆ファンを驚かすニュースが流れましたが、同社の菅野竜太郎氏が業務を引き継ぎ、新しく(株)カークを立ち上げたことを、添えておきます。
TWSBI万年筆の魅力再発見

TWSBI万年筆のお話を伺いたいと思いますが、はじめに(株)カークについてお聞かせいただけますか?
あまり知られていませんが、百貨店の高級筆記具の売り場から、輸入販売も手がけているほかに、近年ではISOT(国際文具・紙製品展)でデザイン部門優秀賞賞をいただいた『Iink mazeru』などの、オリジナルブランドも販売しています。
コアなファンの方が心配されている、TWSBIのアフターサービスはしっかりと(株)カークが引き継いでいますので、過去にご購入いただいたTWSBI万年筆も安心してお使いいただけます。
またTWSBI万年筆には、自分で分解・メンテナンスができるツールが付属しています。これは、他の大手万年筆メーカーさんにはない、TWSBIの魅力だと思っています。

そこで、当社のサイトで組み立て方の動画を用意しているので、そちらを参考にしてもらえればと思います。


エントリーモデルとしては、EcoとEco-Tがあります。このふたつは同じように見えますが、キャップの形状が違って、Ecoは六角形でEco-Tは三角形になっています。それともうひとつ、首軸もEcoは丸で、どこを握っても同じですが、Eco-Tは指を当てるガイドのようなくぼみが付いている点ですね 。

理由としては、ファッションアイテムの一部として使われて(購入)いるようですが、この傾向は日本だけでなくアメリカでも同じような売れ方をしていて、文房具という枠に囚われず、ライフスタイルを飾るアイテムとしての人気もあるようです。

ダイヤモンドはminiも含めて、尻軸を回転させて内部のピストンを上下することでインクを吸い上げる、もっともポピュラーなピストン吸入式(回転吸入式)を採用しています。



ダイヤモンドとVacのインクボトルは別ですが、各シリーズのスタンダードサイズとminiは兼用になっています。お手持ちの万年筆と合わせて、こちらのインクボトルもお使いいただければと思います。
最後になりますが、『世界の筆記具ペンハウス』の読者に、メッセージをいただけますか?
なによりも、これまで欧米の万年筆ブランドのOEMとして培ってきたバックボーンがあり、書き心地や機能性といった点でも、自信を持ってオススメできます。
また、私自身が万年筆信仰者ではなく、どちらかというと一般ユーザーさん側のスタンスなんです。なので万年筆はこうあるべきだとか、金ペンでなければならないといった、固定観念はありません。
ユーザー様のライフスタイルにあった使い方で、楽しんでもらえるのが一番だと思っています。
取材後記

旧株式会社酒井が、TWSBI万年筆の取り扱いをはじめる以前から、TWSBIダイヤモンドminiを愛用しているボクですが、この10年間で万年筆のトラブルはまったくなく、書斎でも、旅先でも、安心して使える万年筆のひとつになっています。
高級筆記具といわれている万年筆ですが、若い世代では、シャープペンシルやボールペンのようにカジュアルな筆記具として、楽しんでいるユーザーが数多くいます。
菅野社長がおっしゃったとおり、TWSBI万年筆は自分の万年筆ライフをより充実した時間にしてくれるブランドだと思います。
TWSBIと旅に関する記事はこちら!
この記事を書いた人

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文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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