玉石参房 第五十三房 2026陸PLUS ―旅彩™Tabi-Irodori―竜島
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玉石参房 第五十三房 2026陸PLUS ―旅彩™Tabi-Irodori―竜島

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今回は2026年3月新発売のPent「旅彩™―tabi-irodori―」インク4色から、
「竜島」のお色見本を作ります。どうぞよしなに。

松本市の温泉施設「竜島温泉せせらぎの湯」開館25周年記念のインク。
深い山に囲まれた谷間の、緑濃い静かな、
虹の発生もよく見られる温泉地です。

日が落ちるのも早く、周囲に光源のある市街地もない場所。
夕焼け空の茜色から桃色・薄紫・群青・濃紺へのグラデーションや
星が瞬く夜間の美しさと静けさをイメージしました。


深い紺色から分離する水色・薄紫・ピンクをあらわす「竜島」インクを使い、
毎度おなじみ線画をこすって剥がすケセラや
Gペン・ガラスペンでタンザナイトを描き(書き)ました。

ティッシュだと分離色の様子がよくわかります。
また、各用紙によっても加水やインクバランスの状態の差によって
いろいろな表情がでます。

1.トモエリバーに竜島1色で書いたもの、
2.バンクペーパー高砂プレミアムに竜島1色で書いたもの、
3.トモエリバーに竜島とコトバノイロ金閣寺を併用して書いたもの

単色でも赤系・青系インクの併用でも応用が利きやすい便利なお色です。

さて、夏休みもはじまりあっというまに8月の気配も間近に。

封蝋の火使いは、小さなお子様やペットに対して懸念あり。
なにより猛暑超えて酷暑すさまじき昨今では、
火を使うこと自体、億劫なときも。

そこで「紙封蝋」。過去の記事にて
「インクを樹脂ねんどに練りこんでシーリングスタンプを捺す」という、
火を使わない封蝋としてご紹介しました。

今回はシーリングスタンプをもっと手軽に、
・紙ねんど

あるいはもっと手軽にどこのお家にも必ずある
・ティッシュ

と万年筆インクをつかった、
「火をつかわない封蝋&紙小物」第二弾でございます。

前回は樹脂粘土そのものに万年筆インクを垂らして練りこみました。
だがしかし。
色の調整が思った以上に難しく…。

そこでもっと手軽に色をのせるには!
「万年筆インクで染めたティッシュ」を使った、
紙ねんど細工封蝋】を。

事前準備

  • 紙ねんどをのせて捺すためにクッキングシートを用意
  • 好きな万年筆インクをティッシュに垂らして加水し分離色ティッシュを作って乾燥させておく

※紙ねんどは製品によっては「使用前によく練る」ものもあるので、それぞれの説明書きにそってご準備ください。

(以後、スタンプ面印影をはっきりさせるため画像が暗めとなっております)

【STEP1】シーリングスタンプ面にあわせ丸めた紙ねんどの上に、

【STEP2】万年筆インクで染めたティッシュ(2枚組を剥がして薄紙状態1枚)をのせて、

【STEP3】シリンジで0.5㎜程度の極々小さい水玉をのせて薄ティッシュと紙ねんどをなじませて、

【STEP4】ゆっくりやさしく捺します。

そしてやさしくはがすと…

1.「竜島」1色のみ

2.「竜島」1色のみ

3.「竜島」の色のペーパーと緑・黄色のペーパー合わせ乗せ

周囲にはみでた紙ねんどは乾く前にはさみで切り落として
指でなだらかにととのえるとよいでしょう。
(紙ねんどが柔らかいので印面を傷つけないように気を付けながら)
※※※※※

紙ねんどすら使わない【ティッシュのみ細工封蝋

事前準備

  • 糊(洗濯のりや障子紙のり、でんぷん糊・木工用ボンド類など。流動体のものが使いやすい)に水を加えて、はちみつ程度の緩さの液体状にしておきます。
  • ティッシュは裂きやすい方向で3cm程の幅に裂き、さらに親指程度の大きさにちぎっておきます。(厳密ではなく適当に)

【STEP1】液体のり、固形糊どれでも。(水に溶いて、はちみつぐらいの緩さに)

【STEP2】ちぎったティッシュはかなり多めに山のように重ねて。

【STEP3】筆などで一番上に溶いた糊を、たっぷり目にひと刷毛のせて…

【STEP4】万年筆インクで染めた薄ティッシュを塊の上にのせて、

【STEP5】加えたい色の薄ティッシュも足して、

【STEP6】力をかなりこめて捺す!ぐいぐいと!

【STEP7】旅彩™インク「竜島」をティッシュに落とすと濃い色のひろがりだったのが、

【STEP8】水を多めに足して、乾いてから1組のティッシュをそれぞれはがすと、ピンクや水色にも分離が。

【STEP9】紙ねんどバージョンは優しく捺す、ティッシュバージョンは力をこめてぐいぐい捺す!!

ティッシュバージョンもふち回りをはさみなどでトリミングして乾かして細工封蝋、
半乾きの状態で印面の裏の紙を半分程度の量を剥がすと、
模様が透ける細工紙に。印面が光に透けてとてもかわいい。

紙ねんど版もティッシュ版も、失敗してもやりなおしがききます。
水を含ませれば染紙を取り除くのも簡単!
染紙ティッシュごと再度丸めてマーブルの色ねんどとして捺しなおしても。

お子様と一緒につくってあそんだり、
万年筆インクの分離色や
紙細工の固形変化観察を主題とした「お子様の夏の自由研究」としてなど、
2026サマータイムを、万年筆インクとご一緒にいかがでしょう。

手前・紙ねんど細工封蝋
奥・ティッシュ細工封蝋&透かし紙
※※※※※

L’endroit que j’ai visité était la ville natale de quelqu’un.
―訪れた場所は誰かのふるさとでしたー

色にいざなわれて開ける扉の向こうにひろがる、
濃く淡く美しい万年筆インクやさまざまな筆記具、紙、色の世界。
文具の楽しみの入り口となれば幸いです。

毎年記録更新される最高気温。
2026年もどうぞ熱中症対策を万全にご自愛ください。
朝比奈斎(心頭滅却しない)でした。ではまた。

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この記事を書いた人

朝比奈斎
朝比奈斎
憧れの高級文具から教室に忘れ去られた名もなき消しゴムに至るまですべての文具を偏愛する者。
文字は下書き無し・肉付け塗り無しの一発書き。
文具・画材・多肉愛好家として雑貨店「SHOP511」にて多肉植物の育成販売と文具雑貨諸事の販売に携わる。好きな言葉は「玉石混淆」

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