
今回から「鉱物」12種+αをメインにて、種々のインクと言葉のお色見本を創りたく。
【誕生石】並びとは限りませんが、どうぞよしなに。
コトバノイロ「金閣寺」。個人的に三島作品のなかで一番好きな小説です。
三島が研ぐ「的確な言葉たち」を目で追うと、1行目からその世界に引きずり込まれ、
しずかな緊張感に絡めとられていきます。
「覚悟」の作家、三島由紀夫の世界をあらわした、
コトバノイロ「金閣寺」にて、Gペンとガラスペンでガーネットを描きました。


加水すると、澄んだ明るいピンク、
濃いめそのままで書くと、ときにグリーンフラッシュもあらわれて素敵。

※※※※
「にじむ紙をどう使うか」
せっかく手に入れたのに、書いてみると滲みやすい紙。
にじまない筆記具(鉛筆・ボールペンや濃いめの墨液など)で
紙に合わせることは必須ですが、
「このインクで書きたい!でもにじむ!」というジレンマ。
かつて、増粘剤を加えるという方法でご紹介しましたが、
今回は
「細いペン先の筆記具を使う」
というわけで、丸ペンにて三島由紀夫「金閣寺」から抜粋。


使用した紙は、竹でできた紙「竹紙100」。
SDG‘sな世相にもぴったりな素敵な紙です。
今回はペンハウス・スタッフさんから数枚分けていただいた、
「竹紙カレンダー2025 Hirayama Fireworks」に書きました。
ハリのある素敵な紙。毎年かわるデザインも唯一無二の世界観。
長めの竹繊維は吸水も良いので、どの筆記具で書こうか、
選ぶたのしみもあります。
逆ににじみやすさを活かす場合も。
初春の風物詩「ウメジロー」。
さささっと手早く色をのせています。

だがしかし、万年筆インクで文字も書きたい時もある。
ならば「細いペン先・丸ペン」の出番です。
「ペン先が紙にひっかかって、にじむんじゃないの~?」
御意、でもまあ、とりあえずごらんください。


以前にも紹介いたしましたが、髪の毛ほどの細さで書くと、
ある程度の水性インクのにじみや裏抜けを回避することも可能なのじゃ!
定規の㎜線よりも細い「寺」4画目の細さをば、是非。
2枚目の画像は、書いたものの裏側。普通にインクを落とした部分は裏に抜けていますが、
普通紙よりもにじみやすい竹紙でも、このとおり!
(よく見ると所々インク玉はありますが、この吸水率の竹紙でコレならばご容赦をば)
コツは、
・力を極力抜く。書く、というより、なでる気持ちで。
・軸を可能な限り倒す。「え、こんなに?」という傾斜で。

上は丸ペン、
下はわたくし所持中で一番細い字が書ける極細字用万年筆
(EF かなり細く書けてお気に入り)
万年筆には、ペン板の先にあとから金属玉を付け足す「ペンポイント」がありますが、
丸ペンの先は針のように尖らせているペン先のため、
極細用万年筆よりさらに細い線がかけます。
ただし「紙の繊維をえぐりやすい」ので一長一短ではありますが、
ペン軸を可能な限り倒して書くと、
「カリカリ」という接地音すらもしない、
「ぬるりと」書ける角度が、丸ペンにもかならずあります。
このような特性を活かせば、手帳筆記にも充分使える丸ペン。
わたくしも普通紙の手帳やメモ・ノートに
Gペン丸ペン等のつけペンで(裏抜けやにじみが無いように)書きこんでいます。
これについては、「つけペンと紙の相性」も含め、
またあらためてご紹介いたしますね。
※※※※
色にいざなわれて開ける扉の向こうにひろがる、
濃く淡く美しい万年筆インクやさまざまな筆記具、紙、色の世界。
文具の楽しみの入り口となれば幸いです。
どんな紙でもどんな筆記具でも、わたくしには「玉・ぎょく」。
さまざまな人々の手を経てわたくしのもとに来たからにはぜったいに使い切ってやるぜ根性の朝比奈斎(断捨離挫折中。南無三!)でした。ではまた。
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この記事を書いた人

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憧れの高級文具から教室に忘れ去られた名もなき消しゴムに至るまですべての文具を偏愛する者。
文字は下書き無し・肉付け塗り無しの一発書き。
文具・画材・多肉愛好家として雑貨店「SHOP511」にて多肉植物の育成販売と文具雑貨諸事の販売に携わる。好きな言葉は「玉石混淆」
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