「かく」を楽しむをコンセプトに2018年からスタートした「東京インターナショナルペンショー」が、2024年11月2日から4日までの三日間、東京浜松町の東京都産業貿易センター浜松町館4・5階展示室で開催されました。
イベントでは、万年筆などの筆記具はもとより、インクや紙製品に至るまで「かく」にまつわるアイテムを幅広くとり集め、今年は国内外から150社が出展、三日間の会期中は書くコトが大好きなファンの熱い熱気で包まれました。
そんな「東京インターナショナルペンショー」様子をお届けします。
会場限定アイテム
会場では毎年、その年の限定オリジナル万年筆インクが発売されます、2024年度は「ペンギンファミリーの世界旅行」をイメージした「北極海ブルー」を300個用意しましたが、予約分で早々に完売となり、今年も変わらない人気アイテムとなっていました。
ナガサワ文具センター
最初に紹介する、神戸に本店を構える老舗文具店のナガサワ文具センターは、日本で初めてのご当地インクとなった「Kobe INK 物語」を発売、現在のインクブームの魁となった文具店です。ブースでは、人気の「Kobe INK 物語」をはじめ、オリジナル文具を揃えて出展。
注目のオリジナル万年筆「霜冴ゆる(しもさゆる)」は、ペンショー会場での限定販売なため、ナガサワ文具センターの各店舗や、オンラインショップでも購入できないとあって、これ目当てのファンが会場に足を運んでいました。
有限会社シオン
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2019年のデビュー以来、着実にユーザー数を伸ばしている、金属製ディップペン(つけペン)のDRILLOG(ドリログ)はガラスペンブームの中、安心して持ち歩けるつけペンとして、筆記具ファンをはじめインク沼ユーザーから絶大な支持を集めています。
有限会社シオンは、文具業界の企業ではなく、主に精密機器を扱う会社でその精巧な技術力が、ドリログという新しい筆記具を誕生させました。
今回の出展では、既存のアルミニウム軸に次いでチタン製の軸とペン先を新しくラインナップに加え、さらにボールペンユニットに交換可能な DRILLOG classical 2がお目見えしました。
つけペン以外の機能を加えたこと、さらに活躍の場が拡大されたドリログの次なるステージの開幕です。
豊岡クラフト
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世界各国で開催されるペンショーにも数多く出展している豊岡クラフトのペンケースは、無垢材を使用した高級感と大切な万年筆を安心して収納できるツールとして世界中の万年筆ファンから愛されているブランドです。
会場では、メタルハンドルを採用した木製ペンケースを東京インターナショナルペンショー限定モデルとして出展。2段式3段式の引き出しにインクの収納が可能なモデルをはじめ、最大100本もの万年筆が収納できるケースも大人気で、ひとりで複数買って帰る強者もいるそうです。
KEN’S NIGHT
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世界の筆記具ペンハウスの人気連載「HAPPY INK TIME」でおなじみ武田健さんのブースでは、マドンナの「マテリアルガール」をイメージしたオリジナルインク2種(ラメありとラメ無し)が先行デビュー、見ているだけであのヒット曲が脳内再生されてしまいそうです。
また、今回のイベントに合わせて作成したKEN’S NIGHTオリジナルインク見本帳は独特の優しい字体で、健さんの人柄が文字から伝わってきます。そんな健さんとの会話ができるのもこのイベントならでは醍醐味です。
Pen-info
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Pen-infoは代表の土橋正さんが考案した、シンプルな中に実用性を備えたステーショナリーのブランドです。
土橋さんが手にしている、ちょっとユニークなデザインの「エアフォルダー」は、軽量ながらもしっかりとした上質紙で作られ、付属のアイデアルクリップと併用することで、「めくりやすく」「書きやすい」のが特徴の新感覚フォルダーです。
東京インターナショナルペンショーでは、新しくグリーングレーとグレーの2色が先行販売されました。
雅流Yachingstyle
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会場には国内だけでなく海外からも数多くの出展社が来日。隣国、台湾からは「ガラスペン万年筆」が人気の雅流Yachingstyleが登場。
キャップを外すとペン先は何とガラスペン!?ガラスペンの書き心地と使い心地を万年筆のように気軽に持ち歩きたいという欲張りなユーザーの願いに応えました。軸を彩るカラーバリエーションも豊富でどれも目移りしてしまう宝石のような筆記具です。それもそのはずオーナーのYachingさんは台湾で人気のジュエリーデザイナーでもあります。
趣味の文具箱
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万年筆を中心に業界唯一の専門誌として、今年創刊20周年を迎えた万年筆ファンにとってはバイブル的な存在の雑誌「趣味の文具箱」もオリジナル文具を携えて出展です。
今年は20周年を記念してラミーとコラボレーションしたオリジナル万年筆「ラミーシャイニーブラック」と「ラミーサファリイエロー」を先行販売、加えてシンブライドルシステム手帳(M5とmini 6)など、ファン垂涎もののアイテムで来場者の財布のひもをことごとく一刀両断します。
また、普段は誌面の中で活躍する小池編集長と新人の石井さんがブースの前で皆さんを迎え、編集の裏話なんかも聞かせてくれます。
日本手帖の会
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今年は日本手帖の会が主催する「手帳100冊書き比べ総選挙」が同会場内で開催されました。
定番や人気の手帳100冊以上を会場に集めて、自身が愛用する筆記具を使って自由に試筆ができるという、書店やロ〇トやハ〇ズではできない体験ができるイベントとして、日本各地で開催されて、多くの手帳ファンが会場に訪れます。
また、会場では日本手帖の会の代表折比嘉(おりひか)さんが、手帳についての相談にものってくれるので、来年の手帳をまだ決め切れていない人には役立つ機会でもあります。
世界の筆記具ペンハウス
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世界の筆記具ペンハウスは、実店舗を持たないオンラインショップです。
今回の東京インターナショナルペンショーでは、普段はパソコンのモニター越しでしか会えない、オリジナル万年筆インク「コトバノイロ」をはじめ、オリジナル商品が一堂に並ぶ機会とあって、会場では多くの人が足を止めて、熱心に見入る姿が見られました。
そして、今回のイベントではPent〈ペント〉by 竹内靖貴・銘木材 ローラーボール他が先行販売され、こちらも注目を集めました。
まとめ
今年は各社の出展だけなく、文具業界の著名人によるトークイベントも開催されて、三日間の期間中隙のない楽しさに溢れた東京インターナショナルペンショーになりました。
残念ながら、取材にお邪魔できたのは初日だけだったため、すべてのイベントを満喫…取材することはできませんでしたが、SNSの投稿を見ていると、来場者の歓喜が聞こえてきそうでした。
さて、来年2025年の東京インターナショナルペンショーは、11月1日から3日の日程で開催が決まりましたので、ぜひ来年度の手帳に予定を書き込んでおいてください。
文具愛好家のひとりごと
毎年、取材でお邪魔して思うんですけど、「仕事」という建前上、人気のブースで限定品を探したり、整理券が必要な列に並んだりすることは叶わず、次回こそは仕事抜きで参加して、思いっきりイベントを楽しみたいと思っています。
あっ、主催者からメールが「出雲さん、今年も取材お疲れ様でした、また来年もプレスの招待状送りますね」
あぁ、来年も仕事確定です。
この記事を書いた人
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文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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