世界の筆記具ペンハウス
雑誌「趣味の文具箱」連載でもお馴染みの文具ライター・武田健さんによる「読みもの」コンテンツがスタート!総保有インク1300本超えの自他共に認める万年筆インクコレクターである武田さん。万年筆とインクを中心に、文具にまつわるお話を連載していただきます。

清涼万年筆で暑い夏を乗り切ろう!

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子どもの頃から「好きな色は?」と聞かれると必ず「青」と答えるくらい青に対する愛着は強い。海が好きだし、すかっと抜けた青い空にも心惹かれる。幼少時代、数年間鎌倉に住んでおり、毎週日曜日には海に遊びに行っていたので、海や空の風景が自分にとっての原風景なのかもしれない。そんなところからこの色はぼくにとっては特別な色なのだ。
しかし、青にもいろいろな種類がある。ロイヤルブルーのように、少し赤みがかった青もあれば、薄めの水色っぽい青もある。他の色に比べると「青」と呼ばれる色の幅はとても広いのではないだろうか。
そして、ぼくがここ数年特に好きな色がいわゆるターコイズ色と呼ばれる、緑がかった青である。緑なのか、青なのか、カテゴライズに困ってしまうような色はそれだけでとても神秘的で、そんなところが魅力的なのだと思う。
そんなぼくの好みにぴったりの万年筆がついに誕生した。それが今回ご紹介する「彩時記 青緑」だ。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

PENT初のオリジナルインクである彩時記シリーズに合わせて作られているだけあり、インクとの相性もとても良い。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

透明軸なので、インクと比べると色が少し薄く感じるかもしれないが、それによって清涼感が増し、インクの色とのコントラストが際立つ。
そして、他の色の軸と同じようにラメがちりばめられており、そのラメが海のきらめきや、太陽の輝きを彷彿とさせる。
ラメそのものも、単色ではなく、良く見ると青や金銀といったカラフルな色のラメなので、軸に変化が生まれる。ラメは個々の大きさやその量、あるいは軸の色との関係性によって、派手過ぎてしまうこともあるのだが、このシリーズは程よいバランスでラメが入っていて上品にまとまっている。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

さらに、ペン先が全7種類なので、選ぶ楽しみもある。例えば、手帳や日記などに使いたい時は極細、細字、中字、中細あたりがお勧めだ。さらに、サインをする時や大きな紙に書きたい時は太字、カリグラフィー的に使いたい場合には横線は細め、縦線は太めのミュージックを選ぶと良いだろう。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

ぼくが今回選んだ字幅はズームだ。これは、角度によって細字から太字まで書くことができる。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

少し軸を立てて書くと細字になり、寝かせ気味に書くと太字になるのだ。
だから、手帳やノートに書く時は細字、大きな文字を書きたい時には太字、というように、この一本で臨機応変に対応できる。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

ペン先は安心の14Kで、滑らかな書き味を楽しむことができる。ペン先が太いと、紙に滑らせた時の感覚が他の字幅とは少し異なり、スルスルと流れるように感じられる。時間さえあれば、ずっと文字を書いていたくなる。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

透明軸にぴったりのコンバーターも付属しているので、届いたらすぐに使うことができるが、ぼくは敢えてそこでもう一つ面白い組み合わせを考えてみた。コンバーターの色も軸に合わせたのだ。
青緑にぴったりの色は緑か青のコンバーターで、ぼくは緑を選んでみた。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

涼やかな軸の中に透けて見えるグリーンは、海の珊瑚礁のようにも見える。
金色のトリムがそんな清涼感あふれる万年筆に高級感を与えており、プライベートだけではなく、ビジネスシーンなどでも使うことができるだろう。ちょっと個性的でおしゃれな演出をしてみたい、そんな時にぴったりの万年筆だ。
今年の夏はまた暑くなると言われているが、この万年筆とインクを使うことで、気分だけでも涼しく過ごしたいものである。

Pent ペント 彩時記 万年筆 青緑

  
<記事の中に登場する文具>
Pent〈ペント〉 万年筆 byセーラー万年筆 特別生産品 彩時記 青緑(あおみどり)

この記事を書いた人

武田 健
武田 健
文具ライター、山田詠美研究家。雑誌『趣味の文具箱』にてインクのコラムを連載中。好きになるととことん追求しないと気が済まない性格。これまでに集めたインクは1300色を超える(2018年2月現在)。インクや万年筆の他に、香水、マステ、手ぬぐいなどにも興味がある。最近は落語、文楽、歌舞伎などの古典芸能にもはまりつつある。
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