「万年筆は旅の相棒」
旅先のホテルやカフェから、親しい友人に旅の思いをしたためた絵はがきや手紙を書くときは、ボールペンよりも万年筆の方が良く似合います。SNSや電子メールとはひと味違う手書きならではのよさが感じられる瞬間です。
はじめての万年筆を手にした時から、出張や旅行には手放す事ができない大切な旅の道具のひとつになりました。
とはいえ、電車やバス、飛行機をなどを利用して万年筆と一緒に旅をする場合、部屋で使うペンと比べものにならない過酷な環境に晒されることになります。
移動中の振動や遠心力をはじめ、飛行機なら気圧の変化も万年筆にとってはハードな環境といえるでしょう。
「インクが漏れてしまったペン先」
さぁ、キャップを取り外して筆記しようとしたら、ペン先が漏れたインクで濡れてしまっていた、という経験がある人は少なくはないはず。
筆記には影響がない程度の場合もあれば、滴り落ちたインクが紙を汚してしまうケースもあります。
どちらにせよ、万年筆に愛着を持つ人にとっては、ちょっと見過ごせないシーンです。
そんな私たちに、2015年日本文具大賞から福音が届きました。
「万年筆クリーニングペーパーSUITO」
2015年日本文具大賞機能部門グランプリを受賞したのは神戸派計画から発売されているSUITO(すいと)万年筆クリーニングペーパー。
ストレートなネーミングは、その名前のとおり万年筆のペン先をきれいにするクリーニングペーパーです。
パッケージに入っている1枚のシートには6紙片が連続して繋がっていて、使用する際に1紙片づつ切り話す仕組みになっています。
「細部にまで計算されたプロダクト」
1紙片にはU字型カーブの切り口(切欠)とスリットが入った部分、そして中央に折り目が入っていて、解説書がなくてもなんとなく使い方をイメージできてしまう点はiPhone・iPadなどアップル製品のような優れたデザインの秀逸さが感じられます。
1片のサイズは縦48mm横24mm、試行錯誤を何度も繰り返してたどり着いたベストなサイズは、万年筆のペン先へSUITOをあてた時に実感することができます。
「手帳のポケットにSUITO」
携帯性においてもSUITOの個性は万年筆ユーザーの心をくすぐります。
1シート6紙片はそのまま長財布やトラベラーズノートのような手帳に無理なく収まり、切り離し式の機能は、小型のノートブックモレスキンポケットのポケットにも3~4紙片をカットして収納が可能、旅先のカフェでさっと取り出してペン先の美しさを保つ事ができます。
邪魔にならない、かさばらない、さらにカッコイイという機能も供えています
「旅先の万年筆」
出張で九州へ出かけた際は、飛行機に船に新幹線にと公共交通機関のオンパレードのような行程で、にもかかわらず道中文句のひとつも言わずに付き合ってくれてボクの万年筆たち、道中の記録や旅先から友人に送る便りにも十分活躍してくれました。
もちろん、その影で神戸派計画のSUITOが支えてくれたのは言うまでもありません。
<この記事に登場する文具>
・神戸派計画 SUITO(スイト) クリーニングペーパー
この記事を書いた人
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文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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