水の流れや小さな花たちは
見るだけで、感じるだけで心地よい。
ガラス作家・荒木桜子さんの作品は
そんな心地よさを持っている。
京都の静かな山の中に佇む工房で
個性的なグラスや食器などの
ガラス作品を創り出している荒木さんは
陶芸家の父を持ち、幼い頃より
陶磁器に触れ親しみ育った。
使う人が心地よく感じられるように
ひとつひとつ思いを込めて
手作業で作られる作品たちは
ガラスの輝く美しさを持ちながらも
まるで和食器のような温かみを感じさせる。
荒木さんが考える「器」とは
中に入れるものを受け止めるためにあるという。
すなわち、器と中身が合わさった時に
その本当の素晴らしさを
味わうことができるという事だろう。
ペンハウスとのコラボレーションで
完成したこのインク壺もまたそうだ。
インクの入っていない状態でも美しいが
入れるとさらに深みが増すように感じる。
主役はインクであり
それを引き立てるインク壺の両者である。
人が美しいものを見たいと思うのは
快楽であり歓びであるからだろう。
荒木さんはそう語る。
慌ただしく流れていく時間の中で
とどまることなく移りゆく季節の中で
くつろぐ一時のお茶でも飲むかのように
机上に置いたインク壺をふと眺めながら
心の快楽を味わいたい。
<商品詳細はこちら>
Pent〈ペント〉by色工房 渓流 インク壺