世界の筆記具ペンハウス
文具好きの小部屋

クリエイター心を刺激するドイツ生まれの素敵なブランド「Stilform」

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クリエイター心を刺激するドイツ生まれの素敵なブランド「Stilform」

 お世話になっているクライアントさんと食事をご一緒した時に、同席していたデザイナーさんと文房具の話題で盛り上がって、「面白い筆記具があるんですよ!」と、持ち合わせていた(実はメーカーさんからサンプルをお借りしていた)筆記具を披露したところ「これはカッコイイ!どこで買えるの?」と絶賛されたのが、今回のコラムで紹介するドイツ生まれの筆記具Stilform(すてぃるふぉーむ)

Stilformは、2013年にドイツ・ハンブルグで誕生したクリエイターグループが手掛ける新しいブランドで、日本ではまだ認知度が低いながら、いま世界各国で注目を集めています。

日本では、クラウドファンディングでデビュー、万年筆(Stilform INK)が大成功をおさめ、ボールペン(Stilform Pen)や、2023年には金属チップを採用したペンシル(Stilform AEON)が登場するなど次々に新しいプロダクトを発表して、現在では高級筆記具専門店の店頭に並ぶようになりました。

とはいっても、まだ街中の文具店やハンズやロフトなどの大型量販店に行けばいつでも買えるまでには至っていませんが、2023年5月「世界の筆記具ペンハウス」のオンラインストアで取り扱いが始まりました。

世界が認める優れたデザイン

 Stilformは世界三大デザイン賞の「レッド・ドット・デザイン賞」「IFデザイン賞」を受賞し、その優れたデザインは世界に認められました。

そんなstilformの数あるプロダクトの中で共通しているのは、どのモデルもクリップレスの無駄のないスッキリしたシルエットが特徴で、日本人の感覚でいうと「潔い」デザインです。

世界が認める優れたデザイン

StilformPen(ボールペンモデル)を例に挙げると、ペン先から胴軸にかけてくびれのあるフォルムは、SF映画に登場するスターシップを思わせるシルエットが、近未来的な印象を見る者に与えます。

そのため、「これ、どうやって芯を出すの?」と思ってしまいますが、芯の繰り出しは先端と胴軸を中央のくびれに向けてスライドさせるとボールペンの芯先が繰り出てくるシステムを採用しています。

このカッコいいギミックは、クセになりそうです。

マグネットシステム

 デザインの他に、Stilformらしい特徴に挙げられるのが、強さと安定性に優れて医療分野やモーターパーツにも使用されているネオジムという永久磁石をパーツとして採用している点です。

Stilform Penを、スライドさせたときに「カチッ」と心地よい音がするのもペン内部に仕込まれたネオジム磁石の効果で、デスクにむかってこれから仕事を始めるときには、この音でやる気のスイッチがONになり、ひと仕事終えてペン先をしまうときの音は「おつかれさま」の合図のようにも聞こえます。

日本ではあまり見かけることがないシステムなので、初見では戸惑うかもしれませんが、デザインとあわせてStilformらしさを伝えるユニークな構造といえます。

選べる素材とカラーバリエーション

 Stilformの魅力はデザインやその機能だけではなく、直接身体(指)に触れる素材にもあります。

まず、軽くてカジュアルに使えるアルミウムボディーのモデル。

経年変化を楽しめる、ずっしりした存在感が手の中に残る鉛フリーの真鍮モデル。

金属の中でも特別な質感を持ち、大人の浪漫を彷彿させるチタニウム(チタン)モデル。

これら3つの素材に加えて、カラーバリエーションも豊富で、素材で選ぶか?カラーを優先するか?選択肢を楽しむと同時に、迷う悩みも提供してくれるラインナップが並ぶStilformです。

文具愛好家の考察

文具愛好家の考察

 雑誌「趣味の文具箱」の編集長が唱える、そのペンを見ただけで書きたくなる衝動を「筆欲」と呼んでいますが、まさにその言葉に相応しいStilformは、デザイナーならずとも、その美しいデザインは自分自身の中にある創造性・クリエイティブ心を刺激する、そんな遊び心にあふれた大人によく似合う筆記具です。

<この記事に登場する筆記具>
stilform(スティルフォーム)

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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