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ペンやインクを選ぶように紙も自ら選ぶ時代の用紙「NEUE GARY」

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NEUE GRAY(ノイエグレー)

なにかと目を酷使する機会が多い現代人、仕事ではパソコンモニターを、プライベートではスマートフォンの画面をと、どちらも毎日の暮らしの中では欠かすことができないツールですが、そんな人ほど、意外に紙を使った筆記を楽しむ人が私のまわりでは少なくありません。

デジタルを活用しながらも、アナログなツールも大好きなあなたに、目に優しく書いた文字が読みやすい、そんな「紙」のお話しをお届けします。

新しいグレーの用紙「NEUE GRAY(ノイエグレー)」

2021年に開催された文房具のイベント会場で見つけたのが、見た目には白、でも光の加減ではうっすらと青みがかったようにも見え、手に取って見ると淡いグレー色の用紙。

これが、吉川紙商事株式会社(以下吉川紙商事)がつくった、ドイツ語で新しいを意味する「NEUE」と、色を表す「GRAY」を組みあわせて名付けられた、文字通り新しいグレーの用紙「NEUE GRAY(ノイエグレー)」です。

NEUE GRAY(ノイエグレー)

新しいモノをみつけると、まずは試してみたくなる好奇心は「逸品の小部屋」の読者のかたならよく理解いただけるはず。

早速「NEUE GRAYプレゼンテーションペーパー」を購入して使ってみると、万年筆ではインクの滲みや裏写りがほとんどなく、ボールペンは滑らかな書き心地、鉛筆やシャープペンシルのような黒鉛筆記具もくっきりとした文字が書けるこの「NEUE GRAY」は、筆記した文字がとても読みやすく視認性もぐっとアップする感じです。

複数の筆記具を用途毎に使い分けるクセがある私の場合(アイデアやラフは鉛筆、清書は万年筆といったケース)「NEUEGRAY」はこれひとつで、どの筆記具にもそつなく対応してくれるので、実に心強い存在になっています。

NEUE GRAYプレゼンテーションペーパー

また、LEDの照明器具で一般的な白い用紙と「NEUE GRAY」に筆記した文字を比較すると、白い用紙では反射したLEDの光が眩しく感じてしまうほどで、吉川紙商事がこのグレーにこだわった理由は、心地よい筆記に加えて、書いた後の読みやすさや目に与える疲労感までも考慮して作られたものだと実感させられます。

実際、使い続けてみるとデスクの横に常備してある目薬の使用回数が心持ち減ったような気がしています。

NEUE GRAY(ノイエグレー)

NEUE GRAYが誕生したのは2018年、じわじわと知名度と人気が増すにしたがって、新しいラインナップも増え、私が愛用している「NEUE GRAYプレゼンテーションペーパー」に加えて、リングノート(システム手帳)に対応した「NEUE GRAY A5リフィル」シリーズや「NEUE GRAY ロール付箋」などが新しく仲間入りしました。

万年筆やガラスペン、そして万年筆インクと、書き心地やデザインなど自分の好みや感性で筆記具が選べる時代に、新しく「紙も選ぶ時代」が到来しました。

そんな時代にふさわしい吉川紙商事株式会社の「NEUE GRAY」は筆記具のポテンシャルを引き出すと同時に、自身の身体を労る「目に優しい」機能を合わせ持った新しい用紙です。

<この記事に登場する文具>
NEUE GRAY(ノイエグレー)

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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