前々回のコラムにてご紹介したあたぼうステーショナリーのふたふで箋専用の素敵なアイテムの販売が開始されたので、今回はそのアイテムをご紹介したいと思う。
これは、ふたふで箋のためだけに作られた専用の桐の箱である。ふたふで箋は30枚が一つのパックになっているのだが、ぼくのように毎日のように使っていると、どうしても、パックから取り出すのが億劫になることがある。さらに他の紙類と一緒にしていると、お目当ての柄のふたふで箋のパックを探すのに手間取ってしまうことも多々ある。ぱっと文章を思いついて、そのことについてすぐにふたふで箋に書きたいと思っても、パックを探し出し、さらにそのパックから取り出している間にその文章を忘れかけてしまう、ということもあった。
そんなふたふで箋ヘビーユーザーにはこの桐の箱は実に使い勝手が良い。
まず、そのたたずまいが素晴らしいのだ。
桐で作られているだけあり、高級感も漂う。また、余計な装飾も施されていないので、シンプルで生成りなので、木目を楽しむことができるし、あたたかみも感じられ、机の上に置いておいても邪魔にならない。また、周りの文房具との調和も取れるので、どんなデスクの上にもぴたっとマッチするのである。
蓋を開けると、すぐにふたふで箋を取り出せるようになっているし、その桐の箱そのものがふたふで箋の定位置になるので、パックを探す手間も、さらにそのパックから取り出す手間が省ける。
そして、もう一つこのふたふで箋専用ならではの仕掛けがある。それが、この上下の溝だ。
この桐の箱には4枚のボール紙の仕切りがついている。ふたふで箋専用桐箱は、合計200枚のふたふで箋を収納できるようになっているが、この仕切りがあれば、柄ごとに収納できるようになる。
また、その仕切りにはタグがついており、桐箱にもそのタグの溝がついているので、簡単にお目当ての柄のふたふで箋を取り出すことができる仕組みになっている。
こういうギミックは専用ボックスならではなので、ぼくのようにしょっちゅうふたふで箋を使うようなヘビーユーザーは、全部の柄のふたふで箋を揃えて、このボックスに収めると良いのではないだろうか。
ぼくは、ふたふで箋愛好家なので、全柄を常備するようにしている。つまり、120枚が常にこの箱に入っているようになっているのだが、その一番下に書き終わった原稿を手書きツイート用のノートに貼る前に一時的に保存しておくようにしている。そうすると、書き終わった原稿を後で探したり、原稿が行方不明になったりすることもない。
このようにこの桐の箱は、ふたふで箋専用ならではの使い方ができるので、ぜひふたふで箋を良く使う人は、桐箱も使ってみるとよりふたふで箋を楽しむことができるのではないだろうか。
<この記事に登場する文具>
・あたぼうステーショナリー ふたふで箋 専用桐箱
・あたぼうステーショナリー ふたふで箋
・Pent×セーラー万年筆 彩時記 幻蒼海(げんそうかい)
・Pent×オバタ硝子工房「ONIGAMA」 ペーパーウェイト 宙<そら>
この記事を書いた人
- 文具ライター、山田詠美研究家。雑誌『趣味の文具箱』にてインクのコラムを連載中。好きになるととことん追求しないと気が済まない性格。これまでに集めたインクは2000色を超える(2018年10月現在)。インクや万年筆の他に、香水、マステ、手ぬぐいなどにも興味がある。最近は落語、文楽、歌舞伎などの古典芸能にもはまりつつある。
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