世界の筆記具ペンハウス

おでかけ文具にぜひ加えて欲しいライトが付いたボールペン!ゼブラの「ライトライトα」

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 ボクは文具関連の記事の他に、旅行ライターとしてガイドブックの編集や旅行雑誌の記事も手掛けていますが、その中でも夜行高速バスの乗車記事を数多く手掛けてきました。その取材でつねに持ち歩いていたのが、ゼブラ株式会社(以下ゼブラ)から発売されている、ペン先にライト機能が搭載されたボールペン「ライトライト」です。
 このボールペンが初めて登場したのは、2018年10月のこと、当時の日本は東京オリンピックの開催を前に建築現場などで多くのひとが従事していました、そんな環境で働く人たちのニーズを踏まえ発売されたのが、この「ライトライト」です。
また、建築業界だけでなく、夜間でも働く医療関係者や宅配業者、さらにはボクのように、ライターとして、暗い場所で咄嗟にメモをとりたい人間も含めて、それぞれの現場で活躍できる筆記具として人気を集めました。
 このネーミングは灯りの「Light・ライト」と、書く「Write・ライト」を表していて、いきなり会話の中で言われると「何だろう?」と思ってしまいますが、手にして見るとこれ以上ない、機能と特徴を言いあらわしたナイスな名称といえます。
 今回、紹介するのは2021年3月に発売された第2弾の「ライトライトα」です。
第1弾の「ライトライト」との大きな変更点は、ライトの明るさが軽減されたこと。
えっ!スペックダウン?と感じる方がいるかもしれませんが、実は初代の「ライトライト」は、一部のユーザーにとって少々明るすぎたようです。

暗い場所でも筆記ができるライトライト

 初代の「ライトライト」を使ってきたボクは、明るくて、眩しすぎると感じた事は一度もありませんでしたが、新しくなった「ライトライトα」と並べると、たしかに初代モデルの方が明るいことがわかります。
 そういえば、以前に夜行高速バスの中で、使ってみたときよりも、紙面の反射が少なく、筆記している時の文字が視認しやすくなったような気がします。
新しい「ライトライトα」は、初代「ライトライト」が”ちょっと明るすぎる”と感じていたユーザーの声に応えて、より使い易く生まれ変わりました。

ふたつのライトライトα

 

 「ライトライトα」には、ボディカラーとは別に、2つのタイプがラインナップに並びます。ひとつはオーソドックスな無色な白色系ライトと、もうひとつは赤色LEDライトを搭載した2種類です。
白色系ライトは、暗い場所での筆記はもちろん、夜に机の下に落ちた物を探すときにも便利ですし、旅好きなボクにとっては、夜行高速バスや、夜間飛行の旅客機内でもメモをとる際にはとても重宝します。
 さて、もうひとつの赤色LEDモデルは、まぶしさを感じにくいのが特徴で、アウトドアが趣味の人にはすでにおなじみかと思いますが、詳しい魅力は次の項で紹介します。

赤色LEDライトのメリット

 

 ボクが複数本の「ライトライトα」を愛用する中で、もっとも出番が多いのが”赤色LEDライト”モデルで、理由はいくつかありますが、1番大きなメリットは、周囲に気をかけずに使えるという点です。
「ライトライトα」は光量を軽減したモデルと書きましたが、「眩しい」と感じるのは光量だけの要因ではなく、自分が置かれた環境によっても感じ方は異なります。
 人間は暗い場所にしばらくいると、その暗さに目が慣れる”暗順応”とよばれる特性を持っています、その状態では、ちょっとした光でも目には眩しく感じてしまいますが、”赤色LEDライト”はその暗順応した目に優しく、視細胞に刺激を与えないことで、自分だけではなく、周囲の人にも迷惑をかけることなく使用できるわけです。
また、夜間撮影する場合にも、”赤色LEDライト”は便利で、カメラのファインダーや液晶モニターの操作に役立ちます。

蓄光機能がプラスされたライトライトα

 さらに「ライトライトα」のペン先には蓄光機能が加わり、暗い場所でもペンがどこにあるのか見つけやすくなりました。
(写真左が旧モデル「ライトライト」右が現在のモデル「ライトライトα」)
これからの季節、ペルセウス座流星群などの天体観測(観望会)や夜景撮影に際して、1本あれば筆記機能と合わせてまことに便利なボールペンといえます。

ライトライトαの操作

ライトライトαの使い方

 ライトライトαはライト機能が搭載されていますが、常時ライトが点灯しているのではありません。
芯先がペン軸に収まった状態で、1回ノックするとボールペンとして筆記モードに、2回目のノックでは芯先が収納され、3回目のノックで再び筆記モードになると同時にライトが点灯、4回目のノックで、初期状態に戻ります。つまり、暗いところでもノックを繰り返していくあいだに、自分が使いたい機能に辿り付けるので、マニュアルをがっちり読み込んでいなくても安心して使えます。

電池交換で継続使用が可能

 また、明かりが暗くなったと感じたら、内蔵のボタン電池を交換することで継続して使用が可能、使い捨てではないという点でも、時代に即したエコロジーを感じさせます。 交換用のボタン電池はLR626×2もしくはSR626(S/W)に対応していて、家電量販やネット通販などでも購入が可能です。

文具愛好家の考察

 

 旅好き、旅行ライターとしては、持ち物は限りなく少なくしたいという思いから、選ぶツールはより機能的なものをチョイスするよう心がけています。
今回の、ゼブラ「ライトライトα」は、筆記具の機能に加えて、簡易照明的な機能を併せ持った1+1=1(本)になる、軽量・省スペースという画期的な利便性を備えています。
加えて、ボールペンリフィルも専用芯でなく他のボールペンでも採用されているオーソドックスな(替え芯はゼブラ4C-0.7)タイプなので、取り扱いのある文房具店なら購入しやすく、ライトに使用するボタン電池も上記で記したとおりで、どちらも入手が容易なのもメリットのひとつに数えられます。
文具愛好家のひとたちの筆箱(ペンケース)には、きっとたくさんの万年筆やシャープペンシルが入っていると思いますが、その中に「ライトライトα」を1本加えておくと、野外活動はしない人でも、いざという時のプチエマージェンシーツールとしても役立ちます。

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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