世界の筆記具ペンハウス

小さなM5システム手帳に似合うペンホルダーと筆記具

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手のひらに収まりそうな小さな本格派M5システム手帳

オーソドックスなバイブルサイズのシステム手帳よりも、ひとまわりもふたまわりも小さなサイズのMICRO5システム手帳(以下M5システム手帳)、通称M5(えむご)と呼ばれる、5穴のシステム手帳が、ビジネスやライフワークを楽しむオシャレな手帳として人気を集めています。

旅にも便利なM5システム手帳

システム手帳とペンホルダー

M5システム手帳と、20年以上付き合ってきたボクの使い方は旅行用手帳、荷物を極力少なくしたいときにとっても便利な相棒です。
列車の時刻や予約したレストランなどをメモしたM5システム手帳は、鞄のポケットやシャツの胸ポケットに収まりやすく、確認したいときにすぐに取り出してチェックできるのが魅力で、お気に入りの筆記具と組み合わせたら、まさに「鬼に金棒」の旅行手帳のできあがりです。
そのためには、システム手帳と筆記具の間を取り持ってくれる「ペンホルダー」の存在が欠かせません。
そこで今回は、アシュフォード株式会社様(以下アシュフォード)と、ロンド工房様(以下ロンド工房)の協力をいただき、M5システム手帳用ペンホルダーとショートサイズ筆記具の組み合わせを、楽しんでみたいと思います。

アシュフォード ビタリータ ストレッチペンホルダー

アシュフォードの人気ペンホルダー

アシュフォードは1986年日本で誕生した革製システム手帳の立役者的なブランドで、システム手帳をはじめ今回のペンホルダーなどのオプションに関して圧倒的なアイテム数を誇ります。「ビタリータ ストレッチペンホルダー」は、ペンホルダー部分にはタンニンなめし革(牛革製)を使用、伸縮性のあるゴムとのコンビネーションで、直計(軸径)13mmまでの筆記具をカバーしていています。

ロンド工房 dünn ペンホルダー下敷き

薄い革で作ったdünnのペンホルダー

かろやかに暮らしを彩るをコンセプトにつくられた革製小物のブランドdünn(デュン)は、厚さ0.5mmという業界でも最薄の革を使用したプロダクトが人気で、「dünn ペンホルダー下敷き」は、カラーバリエーションが豊富な点も魅力です。ペンホルダー部分と下敷きまでを1枚革で仕立てた構造なので、ペン全体を優しくガードしてくれます、そのため、胸ポケットやジーンズの後ろポケットに無造作に入れた時に、ペンが外へはみ出ないので出し入れがとてもスムーズです。こちらも、軸径13mmまでの筆記具に対応しています。

ショートサイズな筆記具5選

①Kaweco ACスポーツ(ボールペン)

※画像はクリック/タップで拡大します。

kawecoACスポーツは、ショートサイズ筆記具の人気モデルで、ボールペンの他にも万年筆などのラインナップが揃います。
こちらの長さ約103mmとコンパクトなサイズのボールペンですが、軸径13mmは一般的な筆記具よりもかなり太軸で、手にしっかりとホールドできるので安定した筆記が楽しめるモデルです。
こんな太軸の筆記具でも、アシュフォード、ロンド工房、どちらのペンホルダーにも収まります。

②LAMY pico(ボールペン)

※画像はクリック/タップで拡大します。

こちらはLAMYのショートサイズ軸の人気モデルで、本体に芯先が収納された状態での全長は92mm、縦長105mmのM5システム手帳のリフィル(縦)よりも短いという驚きのサイズですが、ノックすると芯先と軸が繰り出して全長123mmまで伸びて、筆記しやすいサイズに変わります。
LAMYpicoはクリップレスのモデルでペンホルダーとペンを固定する事はできませんが、無理に振り回したりしないかぎり、鞄やポーチの中で抜け落ちることはなさそうです。
もし不安という方は、ゴムの収縮でペンをホールドするアシュフォードの「ビタリータストレッチペンホルダー」が相性としてはいいかもしれません。

③Designphil TRCブラス万年筆

※画像はクリック/タップで拡大します。

万年筆にも、小さなシステム手帳に似合うサイズのモデルがあります。
そのひとつ、株式会社デザインフィルの「TRCブラス万年筆」は、トラベラーズノート向けのプロダクトですが、収納時の全長は102mm、筆記状態にすれば約140mmと、一般筆記具と同等の長さになるので、トラベラーズノートユーザーのみならず、M5ユーザーにもオススメしたい万年筆です。

④モンブラン マイスターシュテックP114モーツアルト

※画像はクリック/タップで拡大します。

マイスターシュテックの名前を冠するモデルではもっとも小さなモンブランの万年筆で、装飾部分はすべてプラチナ仕上げになっていてゴージャスな佇まいも魅力です。収納時の長さ114mmととてもコンパクト、筆記時(キャップを後ろに繋げた状態)では119mmサイズになるので、筆記には十分な長さです。
小さくても、本格派の万年筆と一緒に旅行を愉しみたい剛毅なユーザーによく似合うのがモンブランのマイスターシュテックP114といえそうです。

⑤Twsbi ダイヤモンドミニ

※画像はクリック/タップで拡大します。

台湾のブランドTWSBI万年筆は、中のインクが見えるスケルトンなボディーと、鉄ペンながら金ペンに引けを取らない滑らかさな書き心地が特徴です。
さらに、このダイヤモンドミニでも1.2mlのインク容量があり、旅行中にインクが切れる心配はまずありません。
収納時の長さは約118mm、M5との組み合わせも遜色がなく、太く見える?軸径も12.4mmと、アシュフォードとロンド工房どちらのペンホルダーとも許容範囲内です。

M6にも便利なペンホルダー

※画像はクリック/タップで拡大します。

アシュフォードにもロンド工房にも、M5システム手帳用の他にM6システム手帳用のペンホルダーも用意されています。
M6システム手帳の場合、システム手帳PLOTTER(プロッター)を例に挙げると外寸(縦)は140mmで、市販の標準的な長さの筆記具を思う存分使いたいユーザーにはM6システム手帳の選択もありかもしれません。
今回は、M5システム手帳を中心に紹介しましたが、最近はM6システム手帳も人気が高まっているので、参考までに。

文具愛好家の考察

筆記具と手帳はそれぞれ独立したツールですが、どちらも単独では機能せず、組み合わせる事ではじめて価値が生まれます。
今回は、M5システム手帳を中心にアシュフォード「ビタリータ ストレッチペンホルダー」とロンド工房「dünn ペンホルダー下敷き」に、ショートサイズの筆記具を使って検証してみました。
どちらが優れているというのではなく、デザインや機能など、あるいはトータル的な外観等、自分のスタイルにあったペンホルダー、筆記具選びの参考にしてもらえればと思います。
システム手帳も、現在では複数冊を併用しているユーザーも多く、使う際のスタイルや用途で交換する、あるいは同時に持ち歩く強者もいるようです。
お持ちのシステム手帳のサイズや、ライフスタイルに合わせて、選んで愉しむのが、今のシステム手帳ユーザーならではの醍醐味かなと思います。

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。