世界の筆記具ペンハウス

風景印から始める旅ノート「TabiComi/風景印漫画ノート」で想い出つくり

  • Pocket
  • LINEで送る

 

文房具が好きなひとと話をしていると、文房具の他にも”旅行が好き”という人がたくさんいて、旅先でみつけた郵便局の風景印を、お気に入りのノートに集めると、旅と文房具を同時に楽しめるのが醍醐味だとか・・・

風景印ってなに?

 

そもそも、「風景印」ってなに?という読者もいらっしゃると思います。
「風景印」とは、郵便物で押印される消印の一種で、「風景入通信日付印」が正式な名称ですが、略称の「風景印」という呼び名で知られています。
この風景印は、全国にある23,460局(2025年6月30日現在)の郵便局の中で、その半数に近い約10,000局におかれていて、その地域の歴史や文化、名勝などがデザインされている、特別な消印です。
その郵便局に足を運ばないと押印してもらえないため、旅先から、この風景印のハガキが届くととても嬉しくなります。また自分宛に送っても、旅のいい想い出になります。(裏技として、郵便局に郵便でお願いして風景印を押印してもらう「郵頼」というシステムもあります)
また、郵便物だけではなく、ハガキ代に相当する郵便切手を貼った紙にも、風景印を押印してもらえるので、ハガキの用意がない時には、手帳の1ページや情報カードのような小さなメモ用紙でも押印して持ち帰る事が可能です。
郵趣ファンの人たちは、この風景印のために”旅行”する強者もいて、デザインはもちろん、日付にもこだわり(例えば令和7年7月7日のように”777”が並ぶのもファンには魅力)、万年筆インク同様に深い沼の世界でもあるようです。

風景印を楽しむ旅の想い出ノート

旅行の想い出ノートをつくるコンテンツとして「風景印」は、とても優れた素材です。
その地域を表現した固有のデザイン、そして自分が訪れた日付が揺るがぬ記録として残ります。
今回、紹介する大阪書籍印刷株式会社の「TabiComi/漫画風景印ノート」は、風景印と一緒に旅の想い出をまとめましょうというコンセプトで誕生した、新しいスタイルのノートブックです。

漫画風景印ノート

漫画風景印ノート


文房具店の店頭で、これはなにかのコミックですか?と手に取る人も多く、海外からの旅行客が自国にはない珍しいノートだと、数冊まとめ買いする人もいるという「漫画風景印ノート」
実際に、手に取ってページをめくると、そこには漫画のコマ割りのようなレイアウトのページが広がり「なに、ちょっとこれ面白そう」という感想に至ります。

気になる中身?

「漫画風景印ノート」は文字通りノート(ブック)なので、購入したひとが思うがままに書いたり、描いたり、貼ったりして楽しめます。
ボクも、旅の想い出ノートを独自に作っていますが、読者のかたに、魅力を感じてもらえる絵心がないので、今回は大阪書籍印刷株式会社の担当者の方に協力を得て、サンプルを提供していただき「漫画風景印ノート」の楽しさを伝えたいと思います。

このノートは①「風景印ページ」、②「フリーページ」、そして見開きの③「漫画ページ」の3つで構成され、このセットが20組で1冊のノートまとめられて、20回分の旅行の記録を残せます。

①風景印ページ

①風景印を中心に楽しくデコレれるページ ②貼る・描く・書くを自由に楽しめるフリーページ

このページには、はじめてでもわかりやすいように、郵便局名と日付を書き込む欄が設定してあり、郵便切手(2025年8月現在ハガキ料金は85円)を貼って、郵便局の窓口に持参して風景印(消印)を押印してもらいましょう。
1ページ分のスペースがあるので、真ん中にドーンと押印してもらい余白部分をお好みでデコレーションしたり、数を収めたいなら2つ分の風景印が入ります。

②フリーページ

フリーページには、絵を描いたり、旅の想い出を書き綴ったりするほかに、鉄道駅のスタンプや、観光地の記念スタンプのような大きなサイズでも捺せる、自由レイアウトのページです。
また、美術館や博物館のチケットやパンフレット、旅先で出会った素敵なお店のショップカードなどをコラージュのように飾るページとしても活用できます。
風景印ページとは、見開きになっているので、2ページを大胆に使って、漫画の巻頭ページのような迫力ある、描き方も楽しめます。

③漫画ページ

劇画風?少女漫画風?あなたが漫画の主人公になれるページ

漫画ページは見開きで2ページに8コマのスペースが配置されています。
この8コマをつかって、旅行のストーリーを漫画で描いてみたり、印象に残った風景を8つ描いてみたりと、こちらも自由度の高いページになっていて、まるで、自分が漫画の主人公になったような気分も楽しめます
あまり類を見ない、漫画のようなコマ割りのレイアウトを採用したのは、白紙のページだと何を書いていいのかわからないという人たちが感じている、見えないハードルをなくす意味もあり、このコマ割りのおかげで、書くコトの抵抗が和らいで、すらすらと書き始められました、というユーザーの声がメーカーに届いています。
ボクのように絵心のない人間から見ると、真っ白なページって「どこから書けばいいの?」「なにを書けばいいの?」と、ある種の怖さを感じていますが、この小さなコマなら、絵はダメだとしても、文字なら埋められるんじゃないかなというフレンドリーさと安心感を感じられます。

文具愛好家の考察

 

これまでに、いろんな旅の記録を集めてきたボクですが、ただまとめて置いておくだけでは、結局のところゴミになってしまい引っ越しの度に処分してきました。それが、10数年前から、旅の記録やチケット、スタンプなどを集めた「旅の想い出ノート」を始めてから、それらの資料はすっかり整理されて、部屋がすっきりしました。
旅の想い出をまとめる方法は、ひとそれぞれで、この方法が1番ですというのはありません。
しかし、想い出のコンテンツ(スタンプやチケットにお土産の包装紙など)というのは、個人の趣味が反映されるもので、今回の「漫画風景印ノート」のように、風景印を主軸にしたノートというのは、使い始めるのにはとってもとっつきやすいノートといえます。
「風景印ノート」とありますが、それだけに縛られず、記念スタンプやスマートフォンで撮影した写真をプリントアウトして貼り付ければ、さらにあなたらしいノートになるはずです。この夏(にかぎらず)旅の記録をまとめるノートをはじめてみよう!という方、大阪書籍印刷株式会社の「漫画風景印ノート」はいかがでしょう?

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
  • Pocket
  • LINEで送る