今回は先日発売されたボトルインク新商品、
「シンフォニー樹冠を奏でる詩人の森~Forest~」を中心に
朝比奈斎がお色見本を作ります。
どうぞよしなに。
Pentシンフォニー・アダージオの万年筆が
昔から大好きです。
スチール製ながら若干クッション性がある構造。
書き味なめらかなペン先のはしり。
紙にふれる時の、やわらかな当たり心地。
金色のトリムやリングは、
森の中に差し込む日の光のよう。
印象派の絵画を連想させる美しい軸色、
握りのおさまりが良い太軸の径、
うっすらとひかえめな銘彫りなど、
これもひとつの芸術品、長年にわたる開発の粋。
初期モデルのペン先から、大型に変化。
上が現行、下が初期。
この万年筆シリーズにあわせて開発されたイメージインク、
第一弾は「樹冠を奏でる詩人の森」です。
万年筆、ガラスペン、Gペンでまずは試筆。
用紙:山本紙業・コスモエアライト・COSMONOTE
万年筆:Pent シンフォニー・アダージオ「樹冠を奏でる詩人の森」
ガラスペン:GekcoDesign・プルームガラスペン
Gペン:ZEBRA・チタンGペンPRO
少し厚めの微塗工紙には落ち着いた深い色味があらわれます。
他の薄手用紙にも試してみました。↓
用紙:大和出版印刷・Pent桜ism一筆箋・グラフィーロ
下敷き用紙:山本紙業A4カット紙・バンクペーパー
ペーパーウェイト:色工房 まりも俵毬・桃
グラフィーロでの発色は、やや明るみが上がり、
バンクペーパーだとさらに明るめの黄緑色として発色。
水彩紙に樹々を表現したものは、こちら。↓
水彩紙:ヴィフアール中目242g
併用インク・彩時記・幻蒼海・向日葵
コトバノイロ・風味絶佳
黄味や赤味、青味のインクを少しずつ足しながら、
ドライブラシ技法で。
2年前の玉石参房記事「彩時記・青緑」で宝石を描きましたが
今回はさらに細分化表現にトライ。
メインは「樹冠を奏でる詩人の森」、
ちょい足しは「彩時記・幻蒼海」のみです。
薄手の紙に描くと紙が波打つことをあえて活かし、
花びらの質感として立体感を。
白花の中心部分の重なりと影を「樹冠」インクで。
用紙:山本紙業A4カット紙・バンクペーパー
併用インク:彩時記・向日葵
用紙:SAKAEテクニカルペーパー・トモエリバーノートFP
併用インク:KA-KU大阪・Ink Mazeru 10信念
水彩紙:ヴィフアール中目242g
併用インク:彩時記・幻蒼海
コトバノイロ・風味絶佳
上高地・河童橋。
寒の戻りで、春先にも雪が積もることがあります。
早春、萌えいずる若葉と雪のコントラスト風景として。
真冬のグレーホワイトな雪景色も良いですし、
春先の若葉寒(わかばさむ)な雪景色もレアな醍醐味。
色を重ねて一つの絵を、
言葉を重ねて一つの手紙を、
人のちからと時間を重ねて一つの製品を、
それぞれの文具を重ねて「書く」という世界を。
ものをうみだす、心をかよわせることも重奏のよう。
Symphony in stationery
この想いが届く先に、
素敵な「書く」「描く」時間が
たくさん生まれていくことでしょう。
色にいざなわれて開ける扉の向こうにひろがる、
「樹冠を奏でる詩人の森」の世界。
インクの楽しみの入り口となれば幸いです。
森の樹々、
かさなる葉ひとつひとつにも生きる営みがあることにふれながら、
うつりゆく季節を色で心留めしたい朝比奈斎でした。
ではまた。
<今回のメインインク>
・Pent〈ペント〉数量限定 ボトルインク シンフォニー 樹冠を奏でる詩人の森 ~Forest~
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朝比奈斎の玉石参房
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この記事を書いた人
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憧れの高級文具から教室に忘れ去られた名もなき消しゴムに至るまですべての文具を偏愛する者。
文字は下書き無し・肉付け塗り無しの一発書き。
文具・画材・多肉愛好家として雑貨店「SHOP511」にて多肉植物の育成販売と文具雑貨諸事の販売に携わる。好きな言葉は「玉石混淆」
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