世界の筆記具ペンハウス

下敷きの魅力を再発見!新しい筆記体験を教えてくれるTeriw THE MAT

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 そういえば、下敷きって最近使っていないし、文具店でもあまり見た事がない、っていうひといませんか? 
筆者がサラリーマン時代だった頃は、複写式伝票というのがあって(といっても若い世代にはピンとこないかもしれません)書く際には必ず使っていましたが、現在ライターとして数百本の筆記具、数百冊のノートに囲まれて仕事をしているにもかかわらず、この「下敷き」に出会うまでは1枚もありませんでした。
そんな運命の出会いは2021年夏、クラウドファンディング(Makuake)に「大人のための多機能下敷き」をうたった、1枚4000円?を超える下敷きが登場しました。
こんな尖ったプロダクトが大好きな筆者は思わず飛びついた訳ですが、私以外にもそんな人たちがたくさんいたようです。
その結果、目標達成率1900%の大成功を収めた「Teriw THE BORD」が、今回紹介する「Teriw THE MAT」の前身でした。
銅板製のハード面と合成樹脂をつかったソフト面を持った、異なる2種類の書き心地と、シートと銅板がページを挟む構造になっている「Teriw THE BORD」は、筆記の時の安定感がすこぶるよくて、製品が手元に届いて以来ずっと愛用してきた逸品です。

待望の第二弾「Teriw THE MAT」が登場


 「Teriw THE BORD」から、さらに改良が加えられた「Teriw THE MAT」が、2023年再びクラウドファンディング(Makuake)の舞台に立ちました。
使いやすいと評判だったページを挟み込む基本的な構造はそのままに、ソフト側の合成樹脂をデスクマット仕様に変更して、活用できる幅がさらに広くなり、いよいよ「世界の筆記具ペンハウス」のオンラインサイトでも取り扱いがはじまりました。

筆記具を選ばないTeriw THE MAT


 「Teriw THE MAT」の大きな特徴は、硬軟両方の特性を1枚の下敷きに持たせた点です。
鉛筆やボールペンなどは硬い下敷き側が書きやすいのはいうまでもありませんが、万年筆の場合にF(細字)M(中字)などは硬い方がいいかなと感じると同時に、B(太字)C(極太)や筆DEまんねんのような特殊ペン先だとデスクマット側のほうがしっくりくるといった場合もあります。どちらの側が専用というとはないので、自分が愛用する筆記具を好みで使い分けができるのが「Teriw THE MAT」の魅力です。

筆記時にブレない下敷き

 「Teriw THE MAT」の市販の下敷きにはない特徴として、デスクマットと下敷きをノートや手帳のページに挟み込む構造があり、これにより筆記の際に安定した書き心地が得られます。
さらに「挟み込む」メリットはページと下敷きがズレないという他に、立った状態でも安定した筆記環境を提供してくれます。


 立ったままノートを使うユーザーは少ないかもしれませんが、教室でなく屋外でノートをとったりメモをとったりする時や、筆者のように取材先でメモをとるケースはほとんど立った状態なので、そういった使い方をするユーザーには、まことに心強い相棒になってくれる下敷きといえます。

隠しポケット

 実は筆者が小中学生の頃に、下敷きと透明なシートが一体になった下敷きがありました。
当時、ノートのページに挟み込んで使うというコンセプトがあったどうかはわかりませんが、そんな風に使っているひとを見た記憶はなく、その代わりに学習とは関係ない、山口百恵やピンクレディーなど、アイドルのピンナップを挟んでいた友人がほとんどでした。
「Teriw THE MAT」にも、デスクマットの内側は透明シートが貼られた「隠しポケット」の機能があります。
メモや資料を挟む他に、吸い取り紙を挟んでインクの乾きが遅い筆記具を使う際にはとても重宝します。
もちろん「推し」のブロマイド(いまはトレーディングカードか?)や写真を挟んでおくとモチベーションアップの効果は期待できそうです。
ただし、裏側をのぞき込むようにしないと見えませんが、このこっそり感というか、背徳感が楽しいのかもしれません。
購入時に吸取紙が1枚付属していますが、継続して使いたい時には「スイトリシオリ・シートタイプ」(ライフ株式会社)がオススメです。

スタンプを愛用するノートブックユーザーにもうれしい「Teriw THE MAT」


 近年、文房具の催事や展示会でスタンプ関連の出店社を目にする機会が増えました。
デザインフィル(ミドリ)や株式会社こどものかおなどの大手メーカーは元より、新しく個人のクリエーターもこの分野にどんどん参戦しはじめて、業界でもおおきなムーブメントになっています。
そんなスタンプと「Teriw THE MAT」のデスクマットの相性が良く、自分が意図したとおりにスタンプが捺せて、ノートブックやカードを美しくデコレーションするのにもひと役かっています、
また、テープのりを使う際にも本体のコントロールがしやすくなり「失敗が減りました」というユーザーの声がメーカーに届いています。

文具愛好家の考察


 「Teriw THE MAT」をつくったのは、大手の文具メーカーではなく株式会社調度という耳慣れない会社ですが、実はこれまでに文房具関連の雑誌や書籍を数多く手掛けきた編集プロダクションで、クラウドファンディングで下敷きをつくるきっかけになったのは、考案者である同社の木庭將さんは、常人の5倍といわれる「ゴリラ筆圧」持ち主ということで、自らの必然性からこの下敷きを思いついたそうです。
そんな彼の、文房具の取材や編集で培われた知識と経験から生まれた「Teriw THE MAT」は、高筆圧でお困りのかた、今の書き心地に満足していない方には、ぜひ使ってみて欲しい、現代文具の粋を集めた進化系下敷きです。

余談

 
 「世界の筆記具ペンハウス」を利用しているユーザーや、このサイトをご覧のかたの本棚に少なくとも1冊は(いやもっとあるかも)、株式会社調度が編集した書籍が並んでいる気がします。
この記事を読み終えたあと、手元にある文房具系書籍や雑誌の奥付ページを探してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

出雲義和
出雲義和
文具ライター、システム手帳から綴じノートまで複数の手帳を使い分ける、手帳歴40年のマルチユーザー。
「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイドブック」などの文具雑誌や書籍をはじめ、旅行ライターとしても執筆活動を行い、文具と旅の親和性を追い求める事をライフワークとしている。
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