万年筆とボールペンのいいとこ取り！ローラーボール特集

ローラーボールというとあまり日本では馴染みがないかもしれませんが、1964年、世界で初めて「ローラーボール」を開発したのは日本の文具メーカーであるオート社。ローラーボールは日本発の筆記具だったんですね。書き味が滑らかなセラミックボール芯を採用したC300規格のOHTOリフィルは今も世界中で愛用されています。

ボールペンとローラーボールの違い

さて、この「ローラーボール」ですが、「ボールペン」とどう違うの？という疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますので、あらためてその機能の違いを見てみたいと思います。

ボールペン

日本で一般的に使用されている、インクが油性のペンを指します。高い保存性があり、長期にわたり保存する書類などに適しています。

ローラーボール（水性ボールペン）

水性インクを利用したボールペンを指します。サラサラとした書き味で、軽い筆圧で筆記ができます。

パイロットや京セラなど、国産筆記具メーカーの多くは「ローラーボール」ではなく「水性ボールペン」と呼んでいるため、日本ではそちらの方が馴染み深いかもしれませんが、欧米では「ローラーボール」と油性タイプの「ボールペン」は、はっきりとカテゴリー分けされていることが多いようです。
利用者も多く、各メーカーからも様々なシリーズのローラーボールが販売されています。

万年筆とボールペンのいいとこ取り

ローラーボールの魅力はなんといっても滑らかな書き味と優れた発色性。インクフローが良いため、書き出しでかすれることも少なく、弱い筆圧でもくっきりとした線がかけます。水性インクのため少しにじみやすい側面もありますが、逆にそれが万年筆で書いた文字のように雰囲気のある筆記を可能にしているようにも思います。

ローラーボールはインクの蒸発を防ぐため、キャップタイプが多いのですが、そこもまた万年筆のような雰囲気と高級感を楽しめるも魅力のひとつです。
まさに万年筆とボールペンのいいとこ取りです！

油性・水性・ゲルインクの違い

最近では、水性インクにゲル化剤を加えたゲルインクタイプの中性ボールペンも人気ですが、味わい深い筆記を楽しむならローラーボール、手帳など細かい文字を書くならゲルインクなど、用途によって使いわけるのも楽しいかもしれません。

	ローラーボール	ボールペン	ゲルインクボールペン
リフィルの種類	水性	油性	水性
粘度	低い	高い	低～中
書き味	なめらか	やや重め	なめらか
書き出し	かすれにくい	かすれる時がある	かすれにくい
にじみ	にじみやすい	にじみにくい	にじみにくい
耐水性/保存性	劣る	良い	良い